millennium paradeにとって半年ぶりの新曲となる「Philip」は、愛をもって主義思想を凌駕し、差別の根幹を断ち切った1匹のドーベルマン“Stan”の物語をモチーフとしたシリアスなナンバー。millennium paradeおよびKing Gnuの司令塔である常田大希と学生時代より親交があり、過去にも共演している俳優の中野裕太が作詞とラップでゲスト参加しているほか、ミュージックビデオをアニメーション作家の山田遼志が手がけるなど、強力なクリエイター陣とのコラボレーションが実現した。
音楽ナタリーでは「Philip」が打ち出すメッセージ、現代社会への警鐘を掘り下げるべく2つのインタビューを企画。第1弾となる常田と中野のインタビューでは、2人の関係性や互いに対する印象、楽曲のリリックに強く込められた願いに迫った。そして第2弾では常田と、millennium paradeの映像およびビジュアル面を担うキーパーソンであり、クリエイティブチーム「PERIMETRON」クリエイティブディレクター / プロデューサーの佐々木集、そして山田の3人へのインタビューを行い、millennium paradeの思想や最新モードを探った。
取材・文 / 矢島大地 撮影 / 岩澤高雄
- ストーリー
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血統書付きのドーベルマンは、美しい雑種の雌犬に恋をする。優生思想主義のEagle率いる保守派のSocial Pet Workers(SPW)に雇われる殺し屋StanとBen。2匹はEagleの命令で、SPWと対立構造にあるリベラル派のThe DogsのDonを殺める。Donの娘Shalaが幼き頃の友だと知ったStanは彼女を連れ出し、“純血と混血”という禁断の関係をSPWに隠しながら生活し続ける。しかし、Benの裏切りにより、StanはSPWとBenから追われることになり……。
- 相関図
- MOVIE
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常田大希×中野裕太インタビュー